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性器ヘルペス

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性行為感染症の各々の疾患について

性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV-1またはHSV-2)によって引き起こされる性感染症です。感染後2~10日で症状が現れ、主に性器周辺に水ぶくれが生じ、その水ぶくれが破れて潰瘍となり、強い痛みやかゆみを伴います。一旦治癒しても再発の可能性が高く、免疫力の低下により再活性化します。治療は抗ウイルス薬が使用され、症状の軽減や再発予防に役立ちますが、完全な治癒は難しいとされています。

【初期の症状】
①かゆみや違和感
感染の初期段階では、外陰部や性器にピリピリやチクチクする痛みやかゆみ、不快感を感じることがあります。
これに続いて、水ぶくれや潰瘍が形成されます。

【感染の進行による症状】
①水疱や潰瘍
感染部位(性器や肛門周辺)に大きさ約5mm前後の水ぶくれが数個から多数形成され、それが破れて潰瘍になることが一般的です。
これらは非常に強い痛みや出血を伴い、細菌などによる二次感染リスクが高まります。

②排尿時の痛み
特に女性の場合、膣付近や外陰部に水疱や潰瘍ができると、排尿時に強い痛みを伴うことがあります。

③全身症状
発熱、全身の倦怠感、リンパ節の腫れや痛みが伴うことが多いです。特に、太ももの付け根のリンパ節が腫れることがよく見られます。

ーーーーー注意が必要な点ーーーーー
性器ヘルペスは一度感染すると症状が消失しても、ウイルスが体内に残り、免疫力が低下した際に再発する可能性があります。風邪やストレス、疲労が原因で再発することが一般的です。このため、発症を防ぐには、生活習慣の管理やストレスの軽減が大切です。

【合併症】
性器ヘルペスは、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。以下の合併症を生じることがあります。
①尿道炎
性器ヘルペスの感染が尿道に及ぶと、尿道炎を引き起こし、排尿時の痛みや不快感を伴うことがあります。

②眼感染
性器ヘルペスウイルスが手指など介し眼に感染することもあります。この場合、角膜に影響を及ぼし、視力の喪失につながることがあります。

③脳炎
非常に稀ですが、特に免疫力が低下している人において、ウイルスが中枢神経系に感染し、脳炎を引き起こすことがあります。これにより意識障害や神経学的損傷が生じることがあります。

④新生児感染
妊婦が性器ヘルペス感染症を発症している場合、経腟分娩により出産時にウイルスが新生児に感染する可能性があります。これは深刻な新生児の感染を引き起こし、場合によっては致命的な結果を招くこともあるので、妊婦が性器ヘルペス感染症を発症している場合は帝王切開になります。

これらの合併症は早期の診断と適切な治療によってリスクを軽減することが可能です。
特に、妊娠中の女性や免疫不全の方は、慎重な管理が必要です。