第1回膣炎
Q膣炎は、どのような症状ですか?
A-膣炎といってもいろいろな膣炎があります。
症状の一部を説明します。
- ●細菌性膣炎(症)…
-
かゆみ・発赤・おりものが灰白色や黄緑色・おりものの量が多いなど。
また病気の症状が無い場合もあります。
症状が無い場合は、必ずしも治療が必要というわけではありません。 - ●カンジダ膣炎…
- 激しいかゆみ・発赤・おりものがカッテージチーズのような形状・おりものの量が多いなど。
- ●トリコモナス膣炎…
- かゆみ・おりものの悪臭・おりものの量が多いなど。
- ●老人性膣炎(萎縮性膣炎)…
- 出血・おりものの量が多いなど。
膣炎と言っても種類も原因も様々です。
また、かゆみが必ずある訳ではありません。
痛み・違和感であっても膣炎の可能性があります。
Qどのような薬で治りますか?
Q膣炎になる原因はなんですか?
A -膣炎と言っても何種類もの種類があります。
全て原因が異なります。
- 細菌が原因の細菌性膣炎(症)
- トリコモナス原虫が原因のトリコモナス膣炎
- カビが原因のカンジダ膣炎
- 閉経などによる女性ホルモンの減少が原因の老人性膣炎
原因に見合った治療薬で治療していきます。
↑ページ内トップに戻るQ膣炎は、自然に治りますか?
A 自然治癒することもあります。
デーデルライン桿菌と呼ばれる、膣の中に常在して乳酸を産生してくれる菌があり、これによって膣内は強い酸性に保たれ、細菌感染を防いでくれます。これを自浄作用と言います。この自浄作用が衰えたり、自浄作用が追いつかないほど菌が増えると症状が出てきます。症状が持続したり・再発を繰り返すと、悪化して子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎などの感染症を引き起こしてしまう事もありますので、しっかりと治療する事をおすすめします。
子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎などを起こすと、不妊症の原因になる事もあります。
また、ジーンズなどを長時間履いたことによる蒸れが原因で感染が増悪する事もありますので、生活習慣には気をつけましょう。
Q膣炎は胎児に影響ありますか?
A 一概に影響がないとは言えません。
妊娠中の膣炎は症状があるようであれば治療、ないようであれば様子を見る、というのが一般的な考え方です。ですが、症状があるにも関わらずそのままにしておくと、子宮内に感染して妊娠初期は流産、中期〜後期は早産などの可能性も出てきます。また、子宮内に感染がおこると、胎児の感染症を引き起こす場合もあります。特にGBSという細菌が膣内に存在した場合、胎児に感染すると重篤な感染症を引き起こす事がありますので、妊娠中期〜後期には必ずおりものの検査をしましょう。少しでも症状や違和感があった場合はきちんと検査を行い、完治させる事が大切です。
↑ページ内トップに戻るQ細菌性膣炎(カンジダ膣炎・トリコモナス膣炎)は男性にも移りますか?
A -細菌性膣炎(カンジダ膣炎・トリコモナス膣炎)の女性と、コンドームなしで性行為をすると、膣内にいる雑菌が男性に移り、陰茎炎や尿道炎を起こすことがあります。
また、女性の側も、性行為によって、炎症を起こした膣に傷が入ったりして、余計に膣炎がひどくなることもあります。 さらに、男性器に細菌(カンジダ・トリコモナス)がいた場合はそれが再び女性にも移ります。(これらの感染方法のことをピンポン感染と言います) これらはコンドームをきちんとつけて性行為を行うことで防ぐことができます。 性行為の時は、自分を守るためにも、相手を守ってあげるためにもきちんとコンドームをつける習慣をつけましょう。
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